
2019年の秋にギャラリーをクローズして6年余り
その間に、未知のウィルスのパンデミックによって
加速し続けていた世界が一斉に止まるという
これもまた未知の体験をすることになった。
動いていたものが止まるということは
これまでの歩みを振り返るきっかけにもなるし
これまで見えてなかった世界に気づくことも
あるのだな、と思いを巡らせているうちに
気づけば自分も還暦一歩手前という年になった。
再び動き出した世界
反動もあるのか一層加速度は上がり
行き交う情報やデータは増え続け
人々の行動や感情までも支配していく。
決してあの時が良かったとは言えないけれど
世界が止まらないのであれば
自分自身が立ち止まる
そんな時間や場所が必要だと思うようになった。
「素間居」
素になって 少し間をおいて 居られる場所
本当は次の拠点を見つけてから始めるのが
一番良かったのだけれど
ともあれ、ギャラリーにしていたこの場所で
まずは始めてみようかと思う。